不一致やどりぎサイクル バドレックス軸【ポケモン剣盾 シングルS24シリーズ11 構築記事/最高850位】

ポケモン

こんにちは。

ポケモンの中には、くさタイプ以外で「やどりぎのタネ」を使えるポケモンがいます。ご存じでしょうか。

初登場は7世代のサンムーンで、通常ポケモンではキュワワー、UBではテッカグヤが登場しました。

さらに、8世代のソードシールド冠の雪原では伝説ポケモンのバドレックス (はくばじょうのすがた/こくばじょうのすがた) が登場しました。

S24

現状でタイプ不一致やどりぎを使えるのは上記3体のみです。

そこで、この3体を軸にやどりぎのタネを駆使しながらサイクルを回すことで有利状況を維持することができるのではないかと考えました。

以上が本構築のコンセプトです。

S24構築

実際の対戦の戦績は次の通りでした。
最高: 850位 | 最終: 1278位 (1782pt)

対戦ルールは8世代剣盾のシーズン24、シリーズ11、シングルバトルです。
ダイマックス (すべてのキョダイマックス) あり、伝説1体まで使用可能です。

以降では、各個体の紹介と戦い方の説明をします。

個体解説

キュワワー

使用率ランキング: 圏外 (150位未満)

キュワワー

ポケモン キュワワー
特性 ヒーリングシフト
性格 おだやか (D↑ A↓)
持ち物 バンジのみ
実数値 (努力値) H: 158 (252)
A: –
B: 110
C: 105 (20)
D: 176 (236)
S: 120
やどりぎのタネ
めいそう
こうごうせい
ドレインキッス

調整意図

H: 特化
D: 11n の最大値

採用経緯

不一致やどりぎ枠 1

バドレックスの苦手なイベルタルやポリゴン2の相手をします。
場合によっては悪ウーラオスの相手もします。

めいそう + こうごうせい の要塞型なので、最後の詰め筋にすることもでき、やどりぎのタネ + こうごうせい でHP管理をしつつサイクルを回すこともできます。

キュワワーを通すプランの場合、相手の物理アタッカーを削ることを最優先し、倒すか残りHPがキュワワーのドレインキッス圏内に入ったらキュワワーの要塞化を始めます。

バドレックス意識でイベルタルやポリゴン2を大切にしてくることが多いため、キュワワーで詰められることは結構あります。
選出率: 6位

テッカグヤ

使用率ランキング: 29位

テッカグヤ

ポケモン テッカグヤ
特性 ビーストブースト
性格 わんぱく (B↑ C↓)
持ち物 ゴツゴツメット
実数値 (努力値) H: 199 (212)
A: 122 (4)
B: 170 (252)
C: 115 (4)
D: 121
S: 86 (36)
やどりぎのタネ
ヘビーボンバー
エアスラッシュ
かえんほうしゃ

調整意図

H: 8n – 1 の最大値
B: 特化
S: 残り (バンギラス意識)

採用経緯

不一致やどりぎ枠 2

最も重要な役割はザシアンを削ることです。

ザシアンに対して不利対面を取った場合、テッカグヤに交代してゴツゴツメットのダメージを稼ぎます。

バドレックスのアストラルビット圏内まで削る必要があるため、やどりぎのタネ や かえんほうしゃ のダメージも含めて半分くらいまでは削ることを意識します。

ザシアン以外にも、ウーラオスやフェローチェに対して後出ししてタスキを削り、バドレックスに対して後出しさせないようにすることも役割の1つです。

他にも、バンギラスを削ったり、ゴリランダーの一貫を作らせないようにするなど、タイプ相性により幅広い物理アタッカーの相手をすることができ、非常に優秀です。

ただし、回復手段がやどりぎしかないので、役割集中されないよう注意する必要があります。

技の残り3枠については、バンギラス意識のヘビーボンバー、ウーラオスやゴリランダー意識のエアスラッシュ、ザシアン意識のかえんほうしゃ を採用しました。
たべのこし型ではなく、ゴツゴツメットの接触が役割なので、まもる や みがわり は採用していません。

バンギラス意識で多少素早さに振っていますが、案外素早さに振っているバンギラスが多く、ほとんどの場合抜かれていたので、素早さは諦めて素早さ下降の性格のんきで採用するのも良いと思います。
選出率: 2位

バドレックス 黒

使用率ランキング: 22位

バドレックス黒

ポケモン バドレックス こくばじょうのすがた
特性 じんばいったい
性格 おくびょう (S↑ A↓)
持ち物 たべのこし
実数値 (努力値) H: 176 (4)
A: –
B: 100
C: 217 (252)
D: 120
S: 222 (252)
やどりぎのタネ
みがわり
アストラルビット
ドレインキッス

調整意図

C: 準特化
S: 特化
H: 16n (たべのこし最大効率)

採用経緯

不一致やどりぎ枠 3

黒バドレックスは伝説ポケモンの中で最も素早さが高いポケモンです。

最も素早さが高いという点は、ダイマックス環境では大きなメリットになります。
理由は、相手がダイマックスを切った際、自分が必ず先制することができるからです。

このメリットを生かせるよう、みがわり + たべのこし で相手のダイマックスターンを枯らすことのできる型で使おうと決めました。

みがわりは、相手がダイマックスを切ってきた場合にターン稼ぎができるというだけでなく、バンギラス等の対策ポケモンに交代してきた場合に、やどりぎ + たべのこし を利用してみがわり連打で強引に相手のHPを削ることができるという点でも非常に優秀です。

特性くろのいななきにより相手の安易な行動を許さずダイマックスを強要させやすいので、その点ともみがわりは相性が良かったと思います。

技の残り2枠には、通りの良い専用技のアストラルビット、悪ウーラオス対策のドレインキッス を採用しました。

ただし、ドレインキッスは悪ウーラオスピンポイントの対策になるので、エスパー技にするのもありです。
(あくタイプに対してアストラルビットが威力90、ドレインキッスが威力100であり、威力はほぼ変わりません。フェアリー4倍の悪ウーラオスに対してはドレインキッスが威力200になります)

エスパー技を採用することにより、ポリゴン2などのノーマルタイプを突破できるようになったり、ダイサイコを打つことで かげうち や ふいうち 等の先制技を無効化して安全に倒すことができるようになったりと、採用メリットは大きいです。

(本構築では、メタモン対策のホルードに打点がない型にするためにもエスパー技を採用していません。もしエスパー技を採用した場合はその点も見直す必要があるかもしれません)
選出率: 1位

ユレイドル

使用率ランキング: 132位

ユレイドル

ポケモン ユレイドル
特性 よびみず
性格 なまいき (D↑ S↓)
持ち物 タラプのみ
実数値 (努力値) H: 193 (252)
A: –
B: 118 (4)
C: 101
D: 174 (252)
S: 43 (個体値0)
やどりぎのタネ
たくわえる
じこさいせい
メテオビーム

調整意図

H: 特化
D: 特化
S: 最遅 (ジャイロボール意識)

採用経緯

不一致ではないやどりぎ枠

カイオーガ対策のポケモンです。

カイオーガは超火力によりラッキーやハピナスレベルの耐久がないと数値受けができないため、特性によって対策することにしました。

最初はゴリランダーの採用を考えていましたが、ゴリランダーでは カイオーガ + サンダー + ナットレイ などのサイクルを崩すことはできず、さらにカイオーガ軸以外の相手に選出することができないため、採用を見送りました。

水技に後出しでき、カイオーガ + サンダー + ナットレイ のサイクルを崩すことができ、汎用的に使えるポケモンを考えていたところ、ユレイドルを思いつきました。

ナットレイに勝てるように要塞型で使うことは確定で、たくわえる + じこさいせい 採用です。

残り2枠には、サイクルを回しやすい やどりぎのタネ、攻撃技兼積み技となりうる メテオビーム を採用しました。

メテオビームが非常に優秀で、たくわえる + メテオビーム の2枠だけで耐久面と攻撃面を両方とも積むことが可能となっています。

カイオーガ以外にも、汎用的に特殊アタッカーの相手をするポケモンとして使いました。

持ち物はタラプのみにしています。
1度しか発動しないのでサイクルを回す上では意味がないという考えがあるかもしれませんが、重要な役割を果たします。

例えば、初手ダイマックスサンダーでバドレックスのみがわりに対してダイジェットを打ってきた場合、ユレイドルに交代するとタラプのみによりサンダー側の突破を許さず、素早さが上がったサンダーを1度引かせることができます。
こうすることで、バドレックスの一貫を作りやすくなるというわけです。
選出率: 3位

マリルリ

使用率ランキング: 65位

マリルリ

ポケモン マリルリ
特性 ちからもち
性格 いじっぱり (A↑ C↓)
持ち物 オボンのみ
実数値 (努力値) H: 188 (100)
A: 112 (252)
B: 119 (148)
C: –
D: 101 (4)
S: 71 (4)
アクアジェット
じゃれつく
ばかぢから
はらだいこ

調整意図

H: 24n – 4 の最小値
(オボンのみ最大効率で 4n、ゴツゴツメット意識で 6n – α (α は最小値)、ステルスロックとてつのトゲ意識で 8n – α。これらをすべて満たす値は 24n – 4)
A: 特化
B: 残り
S: 4振り (ラッキー等の50族意識)

採用経緯

エースバーン、悪ウーラオスなどの物理アタッカーの相手をするABマリルリです。

AB振り + オボンのみ持ちなので、物理アタッカーに対して余裕をもって後出しすることができます。

有利対面から、特性ちからもちの超火力により後続に負荷をかけ、サイクルを崩すことを目指します。

場合によっては、はらだいこ でサイクルを崩壊させます。
はらだいこ を積んだ後は安易にダイマックスを切らず、アクアジェット や ばかぢから で倒すことも意識します。
(攻撃力6段階上昇時には、ばかぢからの1段階下降による攻撃力減少率はそれほど大きくありません)

以前は、A252B252振りで使っていましたが、はらだいこ使用時にオボンのみが確定で発動したほうが良いと考え、HPは調整振りにしました。
選出率: 4位

ホルード

使用率ランキング: 135位

ホルード

ポケモン ホルード
特性 ちからもち
性格 いじっぱり (A↑ C↓)
持ち物 とつげきチョッキ
実数値 (努力値) H: 191 (244)
A: 118 (252)
B: 97
C: –
D: 99 (12)
S: 98
じしん
でんこうせっか
イカサマ
とんぼがえり

調整意図

H: 16n – 1 の最大値
A: 特化
D: 残り (ダウンロード意識)

採用経緯

メタモン対策のポケモンです。

それと同時に、でんきの一貫を切り、特殊アタッカーの相手をしつつサイクルを回すことが役割です。

メタモン対策兼でんき対策が可能なポケモンは数少なく、ホルードくらいだと思います。

技構成については、タイプ一致の じしん + でんこうせっか が確定で、メタモン対策のイカサマも確定です。
最後はサイクルを回せる とんぼがえり を採用しています。

しかし、この技構成の場合、サンダー等の浮いているでんきタイプに対する安定した打点がなくなってしまうので、とんぼがえり を岩技やノーマル技に変更するのはありだと思います。
とんぼがえり はかなり使用感が良かったので、非常に悩ましいです。
選出率: 5位

戦い方

選出

選出例をいくつか提示します。

相手の構築内容により選出は変わるので一概には言えませんが、多かった選出を記載しておきます。

バドレックス + テッカグヤ + ユレイドル or ホルード

ザシアン + サンダー の並びに対する一般的な選出

バドレックス + テッカグヤ + マリルリ

悪ウーラオス + エースバーン + ザシアン を重く見た選出

マリルリ + キュワワー + バドレックス or テッカグヤ

イベルタル軸に対する選出

バドレックス + ユレイドル + 1

カイオーガ軸に対する選出

バドレックス + キュワワー + テッカグヤ

ポリゴン2 + サンダー を重く見た選出

バドレックス + マリルリ + 1

コータス + リザードン を重く見た選出

バドレックス + ホルード + 1

ゼクロム軸、ゼルネアス軸に対する選出

立ち回り

バドレックスのみがわりを利用しながら、基本安定行動でサイクルを回します。

ダイマックスは必要に応じて切るか、相手の厳しいポケモンを強引に削るために切ります。

そのため、バドレックスはほぼ毎回選出しますが、バドレックスにダイマックスを切ることは少なかったと思います。

詰め筋としては、バドレックスを通すか、要塞型ポケモンで全抜きを狙うというのが主な方針です。

最後に

伝説環境でサイクルを回すのは非常に厳しいですが、それでもやどりぎサイクルである程度戦うことができたので良かったと思います。

あまり使われていないポケモンを使った構築やコンセプトパーティを思いついたらまた記事にしようと思います。

また、フェアリー統一の記事は以下のページにまとめてあるので、興味があれば読んでみてください。

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それでは、また。

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